2021. 4. 21
伝統本玉露を味わう山の茶会を終えて
初めまして。2月から千代乃園でお茶作りを勉強させて頂いております、ミナと申します。
独立新規就農を目指して畑や茶寮で日々奮闘中です。
私は八女出身ですが、八女で生活をしていたのは高校生の時まで。
九州内の大学へ進学後、数ヶ月前までは関東で数年間会社員をしておりました。
農作業のことやお茶のこと、山の生活やよく知らなかった地元のこと、などなど初心者の目線で投稿していきます。
どうぞ今後とも宜しくお願いいたします。
自己紹介はこの辺で、、、!
ここから先は、4月7日に開催致しました、日本一の伝統本玉露を味わう山の茶会について。
当日は遠方からご参加頂きました皆様、本当にありがとうございました。
私はスタッフとしてお手伝いをさせて頂きました。
2020年の「全国茶品評会玉露の部」において日本全国からの出品された玉露119点の中から最高賞一等一席の「農林水産大臣賞」を受賞されました城昌史氏の畑を見学して頂いた後、その畑で採れた伝統本玉露を当園園主が皇風煎茶禮式のお点前にて呈茶致しました。
城さんの畑までは茶寮から車で約10分ほど険しい山道を上っていくと覆いの一画が
今回は城さんのご厚意で摘みとり約1週間前の覆いの中に入れて頂きました。
覆いの中に広がる茶畑は、すまきからきらきらとした光が差し込んでなんとも幻想的な空間です。
園主の政司さんが煎茶道のお手前で淹れるお茶は格別においしく感じます。
まるでお出汁を頂いているかのようで、口の中には甘みが広がりその余韻がいつまでも続きます。
最後は七徳急須を使ってご自分で玉露を淹れて頂きました。
一滴一滴、大切に。
伝統本玉露に認定されるには、被覆資材を昔ながらの稲わらにする事や、お茶摘みは手摘みに限るなど、いくつかの規定をクリアする必要があります。
芽に傷ひとつ付けぬよう細かく丁寧な作業や摘み手さんの確保のために、その生産量はとても少ない上、惜しくも受賞茶に入ることが出来なかった場合は買取価格も一気に下がってしまうそうです。
昨年はコロナ渦の為買取価格も上がらず、苦しい思いをされている農家さんが多数とのことで胸が痛むばかりでした。
玉露は高価だといわれますが、こんなに丁寧に大事に育てられて、いくつもの工程を経てようやく私たちの口に入るのですから真っ当な価格ではないのかなあ、と茶会を終えてそんなことを感じました。(もちろん煎茶にも同じことが言えると思いますが!)
お茶に関わり始めて間もない私ですが、おいしいお茶を作って終わりではなく、そういった思いも伝えていくことができればと考えています。
お茶好きな参加者の皆さまに囲まれて大変刺激をいただいた1日でもありました。
ご質問を頂いたのですが充分にお答えすることが出来なかった事が心残りですが、これから訪れる日々の経験を知識に変えていきたいものです。
お茶摘みまであともう少し。
どんなお茶が出来るのか、どきどきわくわくです。
そんな感情も楽しみながら過ごしています。
まだまだ朝晩冷え込みますので、皆さまご自愛くださいませ。