2024. 12. 30
福岡デザインアワード2024大賞を受賞しました
昨年末、福岡デザインアワード2024におきまして当園の「雪ふる山のお茶シリーズ」が217点の応募の中より「大賞」を受賞することができましたのでご報告いたします。
福岡デザインアワードとは?
「福岡デザインアワード(FDA)」は、1999(平成11)年に創設された、優れたデザインを評価、発信するコンペティションです。FDAで求められているのは「ビジネスチャンスをまねく商品」であること。ただ美しい、カッコいいだけでは意味がありません。確かな技術力や機能性、受け継がれてきた伝統を明日に伝えるストーリ、自然や地域社会との共生。それらの要素をうまく伝えるデザインが一体となったものを表彰し、販路拡大を支援します。受賞商品特設ページhttps://award.fida.jp/fda2024_prize.html
福岡デザインアワード審査員長の講評
審査委員長/池田美奈子様八女茶は全国に知られたお茶のブランドだ。しかし、八女茶がどのような自然環境と生産者の営みによって作られているかを知っている消費者はそれほど多くないだろう。大賞に輝いた「雪ふる山のおそぶき茶シリーズ」のパッケージは、特別なお茶づくりの背景を、手に取る人の心に沁み込むようなグラフィックデザインを通して静かに語りかける。
福岡県と言えば温暖な気候を思い浮かべる人が多いだろう。しかし、このお茶は意外にも「雪ふる山」で栽培され、平地よりも遅く芽吹く「おそぶき」であることがネーミングとパッケージからわかる。複雑な地形から機械を使うことが難しい山間部のお茶づくりは大変な労力がかかるが、降り積もる雪が茶莓を守り、寒暖差が大きく霧がかかる湿度の高い気候がお茶の旨みを引き出す。また害虫が少ないため有機栽培がしやすい。
厳しい自然条件のなか、手作業で栽培、収穫されたお茶から、私たちは自然の恵みを感じ取る。地元の山を等高線の形状と密度で表現した、お茶のパッケージとしては異色の情報的なグラフィックは、実際の茶畑の位置と自然環境を説明している。
対照的に箱のラベルには、温かみのある黄色の背景に舞い降りる雪をイメージした文字を配し、このお茶の背景を情緒的に伝えている。産地の自然と生産者と消費者をつなぐ見事なコミュニケーションデザインだ。

受賞を通して
今回まさか大賞を頂けるとは思っておらず、スタッフ一同信じられない思いでした。現在3代目が園主を務める当園に「雪ふる山のおそぶき茶」シリーズが始まったのは10年前になります。ロゴとこのシリーズのネーミングを最初に作ってから、品種が増えたり烏龍茶が増えたり少しずつ10年かけて今のシリーズが完成してきました。商品以外にも、茶寮を始めたり、若いメンバーが増えていったり。デザインの力に助けてもらってると改めて振り返りました。
今回の受賞にはデザインアワード様の支援もあったことから、雪ふる山のお茶の新展開を目指し、クラウドファンディングでのに挑戦することとなりました。皆様のご愛顧に心より感謝申し上げますと共に今後ともどうぞよろしくお願い致します。
クラウドファンディング CAMPRIRE
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