2016. 9. 4
和紅茶と「べにふうき」
「べにふうき」という国産の紅茶用品種があります。当園で販売している和紅茶「矢部紅茶」は
このべにふうきを二番茶の時期に摘んだセカンドフラッシュです。
名前に紅という言葉が付くだけあって、新芽はきれいな紅色に染まります。
もともとは紅茶用品種として開発されたべにふうきですが
色々な側面を持つなかなか愛すべき品種なので、
少しこのべにふうきについて書きたいと思います。
当園ではべにふうきの栽培を始めて10年ほどが過ぎました。
(性格がザックリなので年数もザックリしかわかりません)
およそ10年前、お客様のお一人から
べにふうきの粉末茶が欲しいとご要望をいただき、
100本程の苗木を手に入れ挿し木をして苗木を増やし、
山を開墾して20aほどの茶畑ができました。(本数もザックリです。)
(こちらがその畑。今年の新茶時期に撮影した写真です。)
植え付けから5年後に摘みとった茶葉、
ここで私たちも始めてべにふうきの緑茶を飲んでみると驚くほどの苦いお茶!!!
(このザックリとした計画性の無さのおかげで出会えた、べにふうき)
べにふうきを飲むと花粉症の症状が軽くなるということですが、
こんな美味しくない(はっきり言うとマズイ!)お茶が売れるとも思えず、
当時は途方にくれたものです。
そんなべにふうきの良いところを以下にご紹介します。
〇べにふうき緑茶
抗アレルギー作用があるメチル化カテキンを多く含有しており、
花香と呼ばれる個性的な香りがします。
口に含むと確かにその苦みに圧倒されますが、
その後潔いほどに苦みが消えていき、お口の中に爽やかさが残ります。
(試すか試さないかは貴方次第です)
体にいいべにふうきを何とか飲みやすくしたいと思い作ったのが、
メチル化カテキンを最も多く含むお茶「べにふうき」と
2番目に多く含むお茶「やまかい」の粉末茶をブレンドした
「べにふうきとやまかいで作った玄米茶」です。
べにふうきをそのまま粉末茶や煎茶としてそのまま飲むより断然飲みやすいと思います!
〇べにふうき粉末茶
お湯に溶かして飲んでいただくのが最もポピュラーな飲み方です。
花粉症の夫は2月〜4月いっぱいはほとんどこのお茶しか口にしません。
重度の花粉症で熱を出して寝込むほどでしたが
近年は病院へ行くこともなくなり、薬にも頼らなくてよくなりました。
我が家のオススメはこの粉末茶を使ったべにふうきご飯!!
米2合につき小さじ山盛り1のべにふうき粉末茶と
適量のお醤油等を入れて炊飯。
お客様が茶園に遊びに来ていただいた際などに
お出ししている人気メニューです。
お試しください。
〇べにふうき紅茶
本来紅茶用のお茶として鹿児島県のお茶の研究施設で
品種改良されたお茶だと聞いています。
さすがに紅茶用として天命を授かったお茶ですから、
え?緑茶の時の苦みは何処へ行ったの?
と不思議なくらいに甘みのある芳醇な紅茶に生まれ変わります。
お茶の味や香りについての表現は、べにふうき贔屓の私個人が感じたものです
。個人差があることを申し添えさせていただきます。
今年からは春摘み(ファーストフラッシュ)の製造を始めました。
夏摘みのセカンドフラッシュは同じ茶樹からとれるにも関わらず、
全く違う特徴的な香りになりました。
加工法や、摘む時期によって様々な表情に変化するべにふうき。
その変化の多様さに当園内でべにふうきブームが起こっています(笑)
べにふうきで作ったお茶はオンラインショップで購入できます。
〇煎茶、玄米茶、粉末茶
http://yokaocha.shop-pro.jp/?mode=grp&gid=1018852 〇紅茶
http://yokaocha.shop-pro.jp/?pid=81381064